声がしゃがれる。かすれる。声帯に問題が起こると起こりえる病気反回神経麻痺とは?

声がしゃがれる。かすれるはは病気なの?

『声がしゃがれる』
『声がかすれる』
一般の感覚ではお酒の飲みすぎで声がかすれるなどと聞きますが、
もともと声自体がハスキーボイスの方もいます。

実際声がかすれたり、しゃがれる場合に
神経部分の麻痺(マヒ)によって起こる場合もあるようです。

今回は実際に反回神経麻痺(ハンカイシンケイマヒ)という
という神経障害が起こり声がしゃがれたり、かすれた方の実体験を含んだ
寄稿ブログになります。

声の調子が悪い方がいれば参考にしてください。

反回神経麻痺とはのどの部分の筋肉に障害がおこります。

迷走神経の枝である反回神経の麻痺で、喉頭の主な筋肉の運動が障害されます。
迷走神経は延髄の疑核から起こり、頸静脈孔から頭蓋を出て側頸部から胸郭内部に入り、
ここで反回神経が分岐して反転し、再び頸部で喉頭の筋に達します。

この長い経路のどこで障害されても麻痺が起こります。
特に左側は大動脈弓を回り、右側よりもさらに長いので障害を受けやすく、左反回神経麻痺が右反回神経麻痺より多いです。

発声時には左右の声帯が中央方向に近寄って気道が狭くなるので、呼気によって声帯が振動して声が出ます。
また、嚥下(飲み込み)時には、嚥下した物が気管に入り込まないように左右の声帯は強く接触して気道を完全に閉鎖します。

また、両側の反回神経が障害され、左右の声帯が中央付近で麻痺して動かなくなると、
気道が狭くなるため、呼吸困難や喘鳴(ゼーゼーした呼吸)が起こります。

原因は?なぜ神経に障害が起こる?

原因は様々であるが、大きく分けて、中枢性麻痺、末梢性麻痺、特発性麻痺に大別できます。
中枢性麻痺とは、右片麻痺、左片麻痺、小脳障害、ガルサン症候群、球麻痺、
ワレンベルグ症候群、小脳橋角腫瘍、転移性脳腫瘍、パーキンソン病などの疾患によるものです。

末梢性麻痺とは、頸部腫瘤や甲状腺手術、その他の頸部手術、頸部外傷、気管内挿管、
胸部疾患などによる胸部手術などの手術や処置によるものです。
特発性麻痺とは、はっきりとした原因がないものです。

具体的にどんな症状?

上記の原因疾患の治療後、例えば腫瘍が反回神経周囲に浸潤していたため神経を合併切除した、
もしくは術後の局所の浮腫や循環障害などにより麻痺が発生する場合がありますが、声枯れが初発症状で発見されることが多いです。

また、気管内挿管による局所の循環障害によっても生じることがあります。
脳幹付近の障害では、舌咽神経や副神経などの他の脳神経が近くを走行しているので、
声枯れや咽などの他に、声が鼻に漏れる、飲み込んだ時に鼻へ逆流してくる(舌咽神経麻痺の症状)、
肩が痛い、肩が上がりにくい(副神経の症状)などの症状が合併して起こります。

どんな検査・診断行うの?

ファイバースコープにより声帯の動きを観察することでわかります。
その原因が特定できない場合には、頸部・胸部のレントゲン撮影やCT、食道造影、上部消化管内視鏡検査などを行います。
外傷や気管内挿管後に生じた声枯れは、声帯の軟骨(披裂軟骨)が脱臼している場合があります。

この場合、ファイバースコープでは反回神経麻痺と区別がつかないことがあり、
筋電図や発声時のX線透視検査を行って鑑別します。筋電図は、麻痺の程度や回復の見込みを判断する上でも極めて有用です。

具体的にどんな治療をするの?

通常、麻痺の発症から6ヶ月経過しても症状の改善がない場合は、機能改善手術を行います。
手術には、麻痺した声帯にコラーゲンや脂肪を注入して膨らませる方法と、
頸部を切開してシリコン板を挿入するか、声帯を動かす軟骨や筋肉を牽引する方法があります。

コラーゲンや脂肪の注入術ではその後に注入した物質が吸収される可能性があり、繰り返しの治療が必要な場合があります。
外切開による方法では、局所麻酔下に発声させながら、どのくらいまで声の改善が得られるかを確認しながら手術するので、
確実性と安定性があります。また、皮膚を美容的に縫合すれば傷もほとんど残りません。

発声時の左右の声帯の隙間が小さい場合は、音声訓練が有効なこともあります。
両側反回神経麻痺による気道狭窄に対しては、気管切開、片側声帯の外方牽引術などが行われます。

ご自身が体験した、反回神経麻痺の実際を教えてください

私は、痙攣重積発作を起こし、痙攣が全く止まらなかったため、やむなく鎮静をかけ、
気管内挿管をし、人工呼吸器につながっておりました。
気管内挿管されていた期間は、約2週間と少し長めでした。

長期間に及ぶ気管内挿管により、私は左反回神経麻痺となりました。
鎮静剤を使用されていたため、挿管されている間の記憶は全くありません。

全身状態が落ち着き、やっと抜管できてからしばらくして、私の意識は回復しました。
意識回復後よりずっと、声が全くと言っていいほど出ませんでした。
例えるなら内緒話をしているような、消えそうな小声しかでず、周りを静かにし、
耳をすまして聞いてもらわなければ私の声は届かない状態でした。

2週間経過しても声が戻らないため、上記にも書きましたファイバースコープでの検査を受けました。
声帯を直接カメラで映し出しながら発声し、声帯の動きを見ました。
私も見ていましたが、左声帯が完全麻痺していました。つまり、全く動かなかったのです。

これにより、私は左反回神経麻痺であると診断されました。
私は、声が出ないだけでなく、嚥下障害もありました。
飲食するときに、嚥下したものが気管に入らないように気管をしっかり塞ぐことができなくなっていたのです。

そのため、飲み物にはとろみ粉を入れてトロトロにし、食べ物は(私の場合は)水分が多すぎてもむせる、
逆にパンのように水分のないものは飲み込みにくい状態となりました。

食べられるもの、飲めるものも限られ、辛い思いをしました。
反回神経麻痺発覚後4ヶ月ほどで、左声帯の麻痺は不全麻痺まで改善しました。
(つまり、少しだけ動くが完全ではない状態)ここまで改善したことで、声が少し出るようになりました。

(私の場合は呼吸障害もあったため、声帯麻痺が良くなっても肺活量が足りず、声が出ない期間もありました。)
しかし、嚥下障害については、声のように麻痺が戻ってきたからと言って、簡単に治るものではありませんでした。

反回神経麻痺によって、動きにくくなった声帯のせいで誤嚥(ごえん)する状態が嚥下障害(えんげしょうがい)ですが、それだけではなく、
飲み込むための筋肉や飲み込むタイミングなどの誤嚥しないためには重要です。声帯の動きが悪くなっている間に、
飲み込むタイミングも悪くなり、それを正常に戻すにはどうしても時間がかかります。
(嚥下障害については、治るタイミングや期間は個人個人で異なります。)

発声障害や嚥下障害は、ST(言語聴覚士)によるリハビリで良くなることが多いです。
症状が重い、もしくは長期間改善しない場合は手術が必要ですが、私の場合は手術なしで、リハビリのみの治療でした。
(まだ、完治はしておらず、リハビリ中ですが)

発声障害も嚥下障害も、長期戦になります。
途中でなぎ出したくなる時もありますし、「本当に治るのか?よくなるのか?」と不安になることもあると思います。
私もそうでした。時間はかかりますが、よくなります。ダメなら、手術を受けるという選択肢もあります。
(胸部や頸部疾患による手術で神経自体を切除されている場合は困難ですが)

私は、初めはゼリーしか食べることができませんでした。お茶もゼリー状に固めて食べていました。
しかし、4ヶ月ほど経過した今、私は、軟飯・軟軟菜という柔らかめの食事を食べられるようになっています。
そして、お茶は少しとろみ粉を入れ、少しだけトロッとした状態のものを飲めるようになっています。

私の場合は、長期間の気管内挿管による反回神経麻痺でした。
神経切除していない限り、可能性はあると信じています。
また、反回神経麻痺があっても、生きていく術はたくさんあります。
反回神経麻痺になったからと言って、あまり悲観的になりすぎず、過ごして欲しいと願います。

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